「 [破天荒フェニックス]は、神田昌典の[成功者の告白]のノンフィクション版(風)だった」のはなし
バズってたので読んだ。全体で494ページでなっがい!が、 「あれ?首痛い。あぁ、またキンクリされたのか・・・」 という位には中身が濃く夢中にさせてくれるから、それは気にならない。
総論
おすすめ度:★★★★☆
- ハウツー系のビジネス書ではなく、自己啓発系のビジネス小説、という存在
- 神田昌典の「成功者の告白」にカテゴリーとして近い
- 「いま読む本無い」なんて時にはうってつけ
どんな本?
Amazon│内容紹介より
僕は、「絶対に倒産する」と言われたオンデーズの社長になった。 企業とは、働くとは、仲間とは――。実話をもとにした、傑作エンターテイメントビジネス小説。
2008年2月。小さなデザイン会社を経営している田中修治は、ひとつの賭けに打って出る。それは、誰もが>倒産すると言い切ったメガネチェーン「オンデーズ」の買収――。新社長として会社を生まれ変わらせ、世界進出を目指すという壮大な野望に燃える田中だったが、社長就任からわずか3カ月目にして「死刑宣告」を突き付けられる。しかしこれは、この先降りかかる試練の序章にすぎなかった……。 企業とは、働くとは、仲間とは――。実話をもとにした、傑作エンターテイメント小説。
限りなくノンフィクションな「傑作エンターテイメント小説」かな。あくまで小説。
どんな人に向いている?
- 20代〜40代
- 独立志向・オーナーシップのある人
- 営業職よりの人
- ビジネス書を読みたいが、次が見つからない人
- 技術書を読みすぎて疲れているが、ただの小説とか漫画は読みたくない貧乏性の人
抜粋│読みどころ
第7話│黒字化を目指すために出来ることを議論しているシーンより
営業部部には時間ごとに小さく目標を設定させて、目の前のあと1本を、多く売ることだけ考えて皆んなが行動するように、具体的で細やかな指揮をとらせていけばいいんだよ。
これは、「月間100万の売上を上げる」をテーマにしている時の話。現場スタッフにも捉えやすい「1日メガネ3本 x 30日 = 100万」という風に、目標をドリルダウンし粒を細かくしている。
第8話│意気揚々と新たなコンセプトショップをオープンさせたが初日から閑古鳥のシーンより
一方、高田馬場の駅前は通行量こそ多いが、そのほとんどは通勤や通学で、買い物をする目的で歩いている人たちはほとんどいない。ショッピングモチベーションはほとんどない人たちの波に向かって僕らはメガネを買ってくれと、むやみやたらに叫んでいただけだったのだ…。
やる気に満ち溢れている時、不都合な真実から目を背けたい時、人は客観的になれない。人間の仕組み的にそうなっているのだから。
第11話│買収した会社の元取締役(現社の部長)が裏切り行為をしていた事が発覚したシーンより
僕は「任せる」ことと「ほったらかす」ことを完全に履き違えていただけだった。
この問題は難しい。関心を失ってはならない、なぜなら相手は「人」だから。ということを心に刻むしか。
アレと似ている
神田昌典の「成功者の告白」と似てるな、と読み終わって気付いた。
成功の裏に新たな失敗が芽吹いている所とか。高校や大学の授業の題材になればいいのにな、こういう良書。
本日のはなしは以上。